私は数年前に一級建築士に学科・製図ともに一発合格できました、
そろそろ製図試験も近づいてきたので、私の経験を少し語りたいと思います。
どんな環境でどうやって、どれくらいまで勉強していけばよいか不安に思っている受験生の方もいらっしゃると思いますので、何点か受験生が気になるであろうテーマで語ってみたいと思います!
少しでも役に立てればと思います。
資格学校に行くべきか?
私は行ったほうが良いと思います。
理由は短時間で合格圏まで到達できるからです。
知り合いに完全に独学で一発合格した人を知っていますが、かなり難易度は高いと思います。
私は日建学院に行きました。
総合資格と日建学院が二大巨頭だと思いますが、最王手が総合資格で次いで日建学院という感じだと思います。
恐らく生徒数とかかるお金もその順番だと思います。
大体10回くらいの授業で35万円くらい払ったので1回の授業あたり3万円くらいはかかっている計算になります。
私は授業にそこまでの価値はないと思います。
製図のノウハウと予想問題及びその解説、実際の添削指導に価値があると思います。
このあたりを市販の教材でまかなおうと思うと時間と労力がそこに割かれてしまって、肝心の製図対策の時間が無くなってしまいます。
極端な話時間とノウハウを買うために通学するべきだというのが私の意見です。
学校は正直どこでも良いと思います。
上記の二校でも金銭的にちょっと…と思えばもう少し安いところもありますのでそちらでも問題ないと思います。
大切なのはノウハウを盗んで合格できる答案を書ききれるようになるまで訓練することです。
どんな勉強をすれば良いか
では実際にどんな勉強をすればよいのでしょうか。
近年の製図試験は課題の大枠は試験の3ヶ月くらい前に発表されて、ある程度ピンポイントに対策ができるようになっています。
試験は文章の質問に対して文章で回答する「記述」(簡単な図は書く必要があります)設計条件に対して図面で回答する「製図」があります。
まず記述については課題発表の際に大きなテーマは分かっています。
それらの情報を元に資格学校が予想される問題をたくさん作ってくれます。
その模範解答も同時に配布されるのでこれは徹底的に覚えてください。
予想問題でやったような問題は打てば響くように回答できるようにするべきです。
その理由としては本気の受験生はそこまで仕上げてきますし、差がつきにくいため、記述で差をつけられるわけにはいけないことと製図試験は時間との勝負であるため、記述に時間を使っている場合ではないからです。
本番では恐らく数問くらい初見の問題も出ると思います。
でもそれはほとんどの受験生にとって初見であり、数ヶ月で対策ができるようなものではないので、潔く諦めてアドリブで何か埋めてください。
つまり、資格学校で出るような予想問題は回答を暗記するレベルに仕上げ、初見問題は割り切ってアドリブで回答する!です。
次に製図ですが、まずは一発アウトと言われる失敗を避けることです。
図面を描き切れなかったとか、上に上がる階段がないとか要求されている部屋がないとかそういったレベルの失敗をしてしまうと採点される前に不合格になってしまうのでそれらは絶対に避けるようにしてください。
後はとにかく言われた通りにやることです。
製図の試験はデザイン力を測る試験ではありません。
与えられた条件を満たす図面を描けば合格できます。
合格するためには個性は不要なので、条件文を一つ一つ読み、一つ一つ図面化していく。
これだけです。
この意識で製図は勉強してください。
具体的に何をするのか
こうしろああしろと偉そうに言っていますが笑
じゃあ具体的にどうすればいいんですかとなると思います。
記述に関しては上記の通り覚えてください。
もちろんデザインや構造や設備やの理屈はあります。
理屈も理解していた方が良いのは明らかですが、順番としては質問→回答の暗記をしてから理屈をわかる分野は理解する、くらいでいいです。
あくまでも試験合格が目標です。
次に製図ですが、私はエスキスと呼ばれる計画を立てる練習が一番大切だと思います。
実際に描く工程が一番時間もかかるし注力しがちですが、エスキスが一番です。
描く練習は柱や階段、壁等図面を書く時のルールを覚えて時間内に描き切れる練習(3時間30分くらい)をして、時間内に描き切れるようになっていればそれ以上は不要だと思っています。
実際私は合格するまでに7,8枚くらいしか最後まで図面を描き切っていません。
そのほかはずっとエスキスの練習をしていました。
ただ、ここで勘違いしてほしくないのは7,8枚描けば十分なのではなくて最低限合格ラインに乗る図面を時間内に描き切れるようになるまで練習すれば十分だということです。
条件を満たせれば極端な話3枚でもいいですし、10枚描いても足りないかもしれません。
最後にエスキスのコツですが、ゾーニングと条件文に従うことです。
条件文には明らかにこうしないといけないでしょ!という部分が存在します。
例えば入り口は大きな道路側にするとか、この部屋はこちらの方角に配置しないといけないとかです。
これは学校で教えてくれるはずです。
実際に自分の家が狭い路地側に玄関があったり寝室とかお風呂がすごく人目に付くところにあったりリビングが全然日が当たらないところにあったら嫌だと思います。
そういったことがないようにすればよいだけです。
ゾーニングは建物を使う人が何種類かいるのでその人たちの行動範囲を分けてあげることです。
要は仲間の部屋は固めましょうということです。
課題には必要な部屋が示されているので、その部屋たちをグループに分けて混ざらないようにすればOKです。
こうやって条件文を読んでいって、必須の条件と部屋のグループ分けをして条件を整理していくと大体回答のパターンは2,3パターンくらいにしかならないハズです。
というかそうなるように問題は出来てます。
あくまでも試験なので。
あとはパズルのように部屋を並べていけばよいです。
完璧に上手くいくことはほぼないので、どこかにしわ寄せが来ます。
その時は減点が少なそうな方法でどこかで無理をしましょう。
最悪なのは完璧を目指しすぎて最後まで図面が描き切れないことです。
優先順位を付けて合格できる回答をつくるという意識で取り組んでみてください。
最後に
偉そうに能書きを垂れてきました笑
一応一回で合格したのでそれなりに説得力はあるかと思います。
ただ、製図試験は答えが一つではないです。
私の考え方はとにかく出来るだけ合格できるまでを最短距離で走るというコンセプトで考えています。
合う合わないはあると思うので納得出来た所は取り込んでもらえれば良いと思います。
結構作図することが目的になっていて本来の目的は合格することじゃないのかなあと思ってしまう場面が多々あります。
チャンスは何回かありますが試験対策は大変なので1回で受かりましょう!
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