【乗馬・馬術】駈歩発進と維持のコツ

駈歩 乗馬

乗馬を始めたころ、駈歩で自由自在に駆け回ることは一つの目標ではないかと思います。

同時に駈歩は一つのハードルでもあると思います。

今回の記事は駈歩に関する悩みに対して馬術部で四年間みっちり鍛えられた者としてコツとアドバイスを書いてきたいと思います。

また、駈歩全般についても以前記事を書きましたのでそちらも合わせてご覧ください!

駈歩発進が出来ない

駈歩は何とか出せるが維持が出来ない

駈歩運動が安定せず速歩に落ちたり早くなりすぎたりしてしまう

では始めましょう!

手前について

駈歩は手前というものがあり、右手前と左手前があります。

記事を書く上で一回一回書くと分かりにくいのでこの記事の中では左手前の前提で記事を書きます。

ちなみに左回りで走っている時は左手前で右回りで走っている時は右手前と思ってもらえば大丈夫です。

直線ではどちらの手前でも良いです。

駈歩発進のやり方

内方姿勢
内方姿勢っぽいです

まずは駈歩発進の方法から始めます。

駈歩は常歩や速歩に比べて少し特殊でまず常歩から発進します。

通常は常歩→速歩→駈歩と上がっていくのですが、発進の時は一気に常歩から駈歩を出します。

これは馬の運動のリズムがかかわっていると思います。

速歩は2拍子なのに対して常歩は4拍子で駈歩は3拍子です。

駈歩は3拍子と言いつつも厳密には四肢が別々の動きをしているため常歩に近い動きになるため常歩から駈歩発進を行います。

扶助も少し特殊で右足を少し後ろに引いて左脚を使って合図を出します。

合図を出すタイミングも非常に重要で、最初はかなり難しいと思いますが、常歩で左前脚を出すときに合図をしてあげればスムーズに駈歩が出ます。

また、馬の方で言うと、少し難しい言い方をすると左内方姿勢をとった状態で指示を出さないと馬は運動が移行しにくいので中々駈歩にならないと思います。

詳しくは後で説明します。

なぜ駈歩が出ないのか

嫌がっている馬
ここまでは反抗しないと思いますが

明確な理由は一つではないとは思いますが代表的なものを3点あげたいと思います。

馬の前進気勢が足りない

駈歩は運動の中で一番パワーが必要な動きです。

そのため馬が駈歩を出来るだけの動きが出来ていないと中々駈歩に移行してくれません。

駈歩を出す時は馬が活発に動いていて十分にパワーが溜まっている状態でないといけません。

常歩や速歩で十分に運動をした後で駈歩に移ってください。

馬が正しい内方姿勢が取れていない

馬がスムーズに駈歩に移行できる姿勢をとらせてあげることで駈歩発進のスムーズさが格段に向上します。

逆にこれが出来ていない状態で合図を出して発進しないからといって強い指示を出すことはやってはいけません。

本題の内方姿勢の説明に入ります。

馬の体を上から見たとき、左に弓なりに湾曲しています。

人は右側の手綱を張って、左の手綱を緩めます。

ただし、手綱が弛むような極端な形ではなく、手綱は張った状態で左右に差がある状態です。

また重心は少し左側に寄っていて体も少し左に倒れる形です。

馬を曲げる時と同じ形になります。

この状態が出来ていると駈歩をするのにいい準備が出来ている状態になります。

内方姿勢が全く取れていない状態で駈足を出そうと思うと馬もやりにくいので当然出にくくなります。

一度発進に失敗してやり直したりしていると馬と人の関係も悪くなってしまいます。

馬に乗っている間はこういった一つ一つの指示を出し方や馬が違う動きを見せたときの対処等小さなことが積みあがっていって人と馬の信頼関係が出来ていくのでないがしろにしないようにしてください。

乗り手が怖がっている

駈歩はスピードも速く乗り手は少なからず恐怖心を感じると思います。

こういったことは残念ながら馬に伝わってしまいます。

恐る恐る出る指示と毅然とした態度で適切に出る指示では馬の方も指示通りに動いてくれるかは変わってきます。

克服するのに簡単な方法はありませんが、慣れることと覚悟を決めることが大切です。

虚勢を張ってでもしっかりと指示を出してください!

駈歩が出るには出るが維持ができない

諦めない

駈歩の発進と同じくらい悩ましいのが維持です。

確かに駈歩自体は1,2歩出るがすぐに常歩や速歩になってしまう人も多いと思います。

基本的には推進が足りないか抑制しすぎているのが原因だと思います。

推進が足りない

これは単純に推進してください。

駈歩発進が成功したら少しホッとしてしまうかもしれませんが左内方脚は緩めずに圧迫を続けてください。

運動が安定してきたら少しずつ緩めていきましょう。

腰(座骨)を押し込むことも重要です。

駈歩をしていると自然に腰が前後に動くと思いますが、腰が前に行くタイミングで馬の背中を押してあげてください。

これも推進力になります。

ただ、腰の動きは大袈裟にやってはいけません。

馬の上で自分から腰を振っているとカッコ悪いばかりか馬の邪魔なのであくまでも自然な動きの中でタイミングを合わせて行うだけにしてください。

筋力的に不利な女性でも上手な方はたくさんいらっしゃいます。

筋肉で馬を動かすわけではないのでそこははき違えないように注意して下さい!

抑制しすぎてしまう

まず第一に挙げられるのは手綱です。

駈歩中は馬の首が前後に動くのでそれに合わせて手を前後させてあげてください。

これも競馬みたいに大袈裟にやる必要はありません。

あくまでも馬の動きに合わせて手綱の張り具合が変わらないように動かすことを肝に銘じてください。

次に随伴がうまくいっていない場合です。

特に下半身がついていけずに鞍の上でバウンドしてしまうことも良くあります笑

こんな時は馬の邪魔をするだけでなく、バランスをとるためにどうしても手綱に頼ってしまいます。

結果的にかなり馬を抑えてしまうことになります。

駈歩中のコントロールが出来ない

これはスピードも進行方向も含みますが、基本的には乗り手が安定していないことが原因だと思います。

それは単純に技量不足かもしれませんし、恐怖心かもしれませんし、自信のなさかもしれません。

共通しているのは馬をコントロールするだけの余裕がないということです。

こうなってしまうのであればまずは慣れることと随伴が自然にできるようになることを優先するべきだと思います。

インストラクターの方等外から駈歩状態を維持してもらって駈歩状態の馬にしっかり付いていける自信を付けていきましょう!

まとめ

駈歩運動の中でも発進と維持に焦点を当てて書いてみました。

まずは乗馬を始めて最初に壁になる所だと思いますのでその壁を越えて乗馬を楽しめる方が増えると嬉しいです。

近道はありませんが練習あるのみ克服していきましょう!

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